矯正歯科治療の基礎知識(5)

矯正歯科治療は子供だけのものではありません。大人の方の歯列矯正も増えています。



矯正歯科治療の適齢期について

矯正歯科治療って子供がするもの・・・という考えをもっていらっしゃる方が多数いらっしゃいます。
しかしながら、矯正歯科治療技術の向上もあって、現在では大人の方(40歳、50歳、60歳の方でも)問題なく治療でき、実際に子供の患者よりも大人の患者の方が多い、という医院もあります(東京医科歯科大学の調査では、歯列矯正患者のうち18歳以上が占める割合は、昭和42-3年の約15%から平成15-6年には65%と子供よりも多くなっています)。

ここでは、大人の歯列矯正にスポットをあててご案内いたします。

20代~30代の矯正歯科治療

矯正歯科治療というと、一昔前まではタレントやスチュワーデスなどといった対面仕事をされているような方が多く、一般の方にはあまりに縁がありませんでした。というのも、「(社会人となったため)目立つ装置では都合が悪い」「治療期間が長い」「費用が高い」といった負のイメージが強かったからです。

ところが、最近では「ブライダル矯正(結婚式までの数ヶ月で動的治療を行い、結婚式当日を綺麗な歯並びによる最高の笑顔で迎えるための矯正歯科治療)」という言葉が生まれたように、「美や健康に対する意識の高まり・価値観(自己投資意欲)の変化」「矯正治療技術の進歩(目立たない装置の開発、治療期間の短縮化など)」「競争や技術の進歩(通院回数の減少など)による費用の低価格化」によって、歯列矯正治療をする若者が増えてきています。

特に「デーモンシステム」は、生体が自然のバランスを再構築するために作用する弱い力を使用するので、あらゆる面で優れた結果をもたらし、弱い力による短い治療期間での矯正治療が可能です。また、新たに登場した「クリアタイプのデーモンシステム」によって矯正装置が目立たなくなり、接客業をされている方など外見を気にする方からも好評いただいています。

まだまだ長い人生、悪い歯並びが他人に与える印象や機能面での問題(消化への影響や肩こりや顎関節症といった2次的影響)を考えれば「矯正治療をしよう!」と思った今があなたにとっての矯正適齢期です。是非お近くのデーモンシステム採用の矯正歯科医院にご相談ください。

40代以降の矯正歯科治療

40代、50代、60代となると、頭痛や肩こり、食欲不振などの不定愁訴や顎関節症など様々な症状が多くの方に表れはじめる時期でもあります。しかしながら、それらの原因が(これだけではありませんが)「歯並びの悪さ」にあることを気づかないことが多いのも事実です。

「歯並び」は、単に見た目といった審美的側面だけでなく、

  • 「虫歯や歯周病」の原因となり、それが抜歯のリスク増につながる
  • 「消化不良」の原因となり、胃腸への負担が増し胃炎などの病気に発展することもある
  • 「顎関節への負担」が大きくなり顎関節症、頭痛、肩こり、自律神経失調症などに発展することもある

というように、皆さんの健康と密接なつながりを持っているのです。

また、歯並びをよくすることで歯並びへのコンプレックスが解消し、明るくなったり、顔貌の変化による若返りの効果も期待出来ます。

最近では、40~50代前後の方が、

  • 子供が小学校高学年~中学生となり、矯正歯科治療をはじめるに際して「お母さんも一緒に」と矯正歯科治療を始めるケース
  • 子育ても一段落して時間的にも経済的にも少し余裕が出てくることで、矯正歯科治療を始めるケース

も増えており、中高年であっても問題なく矯正治療が出来るケースがほとんどです。